AIが世界を変える!?パラダイムシフトはすぐそこに

今やブームともいわれるAI開発。業務の効率化や高度化が期待される一方、本当に役に立つAIを構築する難しさもある。富士ソフトでAIエンジニアとして活躍する兼井樹大が考える開発の成功のカギ、そしてAIエンジニアとして成長し続けるために大事にしていることを紹介する。

「せっかく転職するなら」挑戦と成長を欲して、富士ソフトへ

▲大学時代には劇の大道具をつくっていた

中途採用で入社して4年目、国際事業部に所属する兼井樹大。アメリカで事業を展開する日系企業のプロジェクトを中心に、多くのAI開発を担当してきた。しかし兼井は元からAIに精通していたわけではない。

兼井 「新卒で入った会社は通信系のソフトウェア開発会社で、 SEとして開発に携わっていました。もともと大学で劇団の大道具をつくる裏方をやっていたんです。そこで味わった『みんなでひとつのものをつくり上げる楽しさ』が忘れられなくて。その楽しさを求めて、プロジェクトメンバーが力を合わせてソフトウェアを開発していく SEを目指しました」

兼井にとって、SEの仕事はやりがいに満ちていた。だが、会社の経営状況の悪化や自身の技術者としてのキャリアアップを考え、兼井は転職を決意する。

兼井 「せっかく転職するなら、大きい会社で幅広い技術分野の開発にチャレンジしたいと思いました。そこで出会ったのが富士ソフトだったんです。配属されたのは国際事業部。英語は話せなかったのですが、新しいことを勉強するのは好きだから気になりませんでしたね。開発の幅が広がったどころか、日本を飛びだしてしまうなんて! 想定外──いや、期待以上のチャレンジにわくわくしました!」

導かれるようにしてAI事業へ──ふたつの布石と高まる機運

▲兼井(写真左)と上司の河野格志(写真右)

転職するのなら、チャレンジングな環境に──そういった向上心から富士ソフトの国際事業部にジョインした兼井。入社して初めに携わったのは通信系のソフトウェア開発。充実した日々ではあったが、業務自体は前職での経験を生かしてこなせるものだった。

では、兼井はどういった経緯でAI開発に携わるようになったのか。実は国際事業部での業務に、ふたつの布石があったという。

兼井 「ひとつは、通信系のプロジェクトで自動化ツールを開発していたことです。その延長線上に、 AIで画像解析をして自動化ツールを高度化させるという調査研究の話をいただきました。もうひとつは通信系のソフトウェア開発で、プログラミング言語として Pythonを使っていたということです。 Pythonは機械学習に必要なライブラリー機能が豊富で、 AI開発に適しているんです」

そういった布石に加え、会社としてもAIの分野に注力していく方針が示されていた。

兼井 「お客様からのニーズがどんどん高まっているなと。また、会社から資格取得のサポートや開発環境の整備などといった後押しもありました」

そんな折、「これからはAIだ!AI開発に特化したチームを立ち上げる」と、社内でAI開発チームが発足する。そして兼井は上司からメンバーに指名されたのだ。兼井は業務の中でAIに触れる機会があったとはいえ、それをメインとした業務に携わったことなどなかった。

兼井 「難しい業務だろうな、とは思いました。ですがもともと、『大きい会社で幅広い技術分野の開発にチャレンジしたい』と思って富士ソフトに入社していますから。チャレンジの機会を与えていただいて、それに挑戦しない手はないな、と思ったんです」

未経験・知識なしの状態から携わったAI開発チーム。だが、兼井は業務の中でさまざまなものを吸収し、凄まじい速度で成長してゆく。そして2019年現在、プロジェクトマネージャーとして手広く業務をこなしている。

兼井 「今ではプロジェクトマネージャーとして複数の案件を掛け持ちしています。初めは『 AIってなんだ?』というレベルだったので、そこからのスピード感というか勢いには、われながら驚きます」

求められる「顧客のニーズを探る」という視点

▲出張で訪れたシリコンバレーにある富士ソフトアメリカ

AI=Artificial Intelligence=人工知能。つまり、人工的につくられ、人のようにふるまう知能のことを指す。ドラえもんのようなオールマイティーな人工知能はまだ実現していないが、画像認識や音声認識などを駆使してひとつの機能に特化した人工知能は、どんどん精度を増している。その背景にあるのは、機械学習(ディープラーニング)の研究が進んだことだ。

この機械学習をいかにうまく用いてAIに学習させるのか──そこがAIエンジニアの腕の見せどころなのだと、兼井は考えている。

兼井 「教師データといわれるサンプルデータを AIに学習させて予測アルゴリズムを構築するのですが、 AIをいかに学習させるかが精度を上げるカギとなります。教師データの量も必要ですが、 AIが学習しやすいようにデータを前処理したり、学習用のパラメータチューニングをしたりしないと精度は上がりません」

教師データを学習させてみるまで、どんな結果が出るかはわからない。まずは学習させてみて、データを増やしたり、減らしたり、精度が上がるように調整していくのだ。

このように、AIの精度を上げる作業は根気を要する上に、「やってみないとわからない」という不確実性を含んでいる。それゆえにお客様への提案の形にも工夫がある。

兼井 「お客様は何か課題を抱えていて、『 AIで効率化できないか?』という漠然とした状態でいらっしゃるケースが多いです。その状態でいきなりシステムをつくろうとしても、『うまくいくかどうかわかりませんよ』では、お客様にもご迷惑をおかけしてしまいます。


PoC(概念実証)というかたちで、何をどこまでできるか検証するフェーズから取り組ませていただき、検証できてから実際のシステム開発に取りかかるのが正攻法です」


そしてもうひとつ重要なのは、AIの精度をどこまで高めるか、目標点を明確にすること。

兼井 「 AIはどんなに精度を高めていっても 100%にはなりません。お客様は 99.9%を求めているのか、 99%で十分なのか、どこまでの精度を許容されるのか探っていきます」

AIエンジニアの仕事はAIの精度を高めることだけではない。顧客のニーズを探ることもまた、業務の肝要な部分なのだ。

パラダイムシフトの中でAIインテグレーターであり続けるという“覚悟”

▲国際事業部 第2技術部 第1技術グループ 兼井 樹大

兼井のもとには、AIはもちろん、新しい技術に関する相談が次から次へと寄せられるようになった。

兼井 「お客様から『こういうことができないか』とご相談いただいたときに、過去の経験や知識だけでは回答できません。 3カ月前にはできなかったことが、今は新たなツールで解決できるようになっているかもしれない。常に勉強しながらフットワークを軽く、新しい技術を吸収していきたいと思っています」

エンジニアとして技術を突き詰めていく兼井。しかし開発だけを考えているわけにはいかない。

兼井 「 AIはまだ新しい分野。営業活動で提案しに行くときも、エンジニアが同行してお客様の技術的な質問に答えていくことが、お客様に信頼していただくために必要です。また、比較的規模の小さい案件が多いので、短いスパンで新しい仕事を受注していく提案活動も重要ですね」

AIはそれだけで成り立つ技術ではなく、システム全体の中で部分的な機能やひとつの要素として取り込むもの。AIで何かを実現しようと考えたときに、技術にだけ強くてもシステムとして実現させられない。

兼井 「いくつものプロジェクトを経験していく中で、富士ソフトがこれまで多くのシステム開発を手がけてきたことが、 AIの分野においても強みになると実感しています。 AIといえば富士ソフトと言われるくらい、これからもお客様の課題を解決し、ビジネスとして拡大していきたいと思います」

AIはかつてのインターネットやクラウドコンピューティングのように、パラダイムシフトをもたらすレベルの技術革新だ。いつの間にかそれが当然のように使われる世界が来る。

そんな激流の中でも、富士ソフトはお客様に頼られる存在であり続けたい──そのために富士ソフトは、 AIインテグレーターとして柔軟で多角的な視点からAI事業に取り組んでいく。

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