心の温度を上げよう。「天聖声優オーディション」で共につくり上げた感動

もしも自分たちの選んだ声優が、いつも見ているアニメに登場したら? 「XFLAG PARK 2019」のステージイベントとして行われた、モンストアニメの「天聖声優オーディション」。声優を一般公募し、最終選考では観客投票を用いるという少し異色のオーディションです。なぜ、この試みは誕生したのでしょうか?

不安の中でも成功を信じ抜き開催した天聖声優オーディション

▲XFLAG PICTURES 兼 PRグループの北浦豪文

スマホアプリ「モンスターストライク」(以下、モンスト)から生まれたアニメ「モンスターストライク」(以下、モンストアニメ)は、YouTubeでの配信が世界累計再生回数3億回を超えるコンテンツです。モンストのユーザーを中心に視聴され、2019年は放送開始から4周年を迎えます。

北浦 「モンストアニメの特徴のひとつは、テレビアニメと異なり、『モンスト』と同じ運営型のコンテンツであることです。 YouTubeで無料配信するだけでなく、ユーザーさんのリアクションに向き合い、短期間で改善し作品に反映することにもトライしています。
また、 3DCGで描かれる徹底的にクオリティにこだわった映像表現や、ストーリー性も魅力のひとつです。さらに、キャラクターに感情表現をもたらすアニメはゲームとのシナジー効果を生み出すのに、欠かすことのできないコンテンツだと考えています」

そうした中で、長くモンストのユーザーさんにコンテンツを楽しんでもらうため、またモンストをプレイしたことのない方々にもモンストアニメの魅力を知ってもらうには、常に想像や期待を超える企画も必要です。

モンストのユーザーやその家族、友達などが一同に集うXFLAG PARK 2019は、モンストアニメの企画を実施するのに絶好の舞台でした。その中で、モンストアニメを広く伝えるための方法を模索していたXFLAG PICTURES 兼 PR室 PRグループの北浦豪文は、ある体験を思い出します。

北浦 「アニメイベントでプロの声優の方達によるアフレコを初めて見たとき、その表現力や迫力に鳥肌が立つほど感動しました。音楽アーティストのライブパフォーマンスに近い衝撃を受けた一方で、世の中で目にする機会はまれではないかと。これはエンターテインメントとしてもっと世の中に広まったらいいなと思ったんです。
その体験を思い出し、あのライブパフォーマンス性をモンストアニメと掛け合わせたステージコンテンツとして成立させたいと思い立ちました」

そのアイデアに加え、より多くの人々を巻き込み、共に楽しめる場をつくるために選んだ方法が、一般公募の声優オーディションでした。

北浦 「通常、始まりと結果しか知ることのできない声優オーディションを、その途中経過もすべて含めて XFLAGならではのエンターテイメントにしたらどうかと。そうすることで、モンストやモンストアニメファンだけでなく、アニメや声優さんが好きな方々にも興味を持っていただくきっかけになればと考えました。
また、当日ステージを見てくださる方々の投票も結果に反映することにしました。自ら選んだ人の声が実際のアニメで聴けるのであれば、モンストアニメにより愛着を感じていただけるのではないかと考えたからです」

ステージも客席も、全員がひとつになってモンストアニメの未来をつくるステージ。それはまさに、XFLAGのコンセプト“B.B.Q”に基づく、みんなでワイワイ楽しめる場所でした。

しかし、参加型コンテンツは当日のシミュレーションなどの点でもリスクがあります。加えてXFLAG PARKのステージとして、一般の方が主役となるステージは魅力的なのだろうか……? その疑問から、企画した当初は懸念の声も上がりました。

北浦 「不確実性が多い分リスクがあることも承知していましたが、だからこそコミュニケーション創出のプロである私たちが、そこから感動を生み出す価値があるんじゃないかと考えていました。
また、この天聖声優オーディションは、モンストの世界を拡張して生まれたコンテンツであるモンストアニメが素材です。自分たちが生み出した素材を生かし、これまでにないエンターテインメントを XFLAG PARKで届けたい、そうすることにこそ価値があると信じて、絶対にやり遂げたいと思いました」

こうして、天聖声優オーディションの幕が上がったのです。

2,008件から123名が選出。ポジティブなエネルギーに満ちた2次審査

イベント成功の要となるオーディション参加者数の目標は、1,000件。2週間という短い応募期間は緊張感もありましたが、応募件数は目標の倍である2,000件を超えました。

北浦 「モンストアニメ初の公開声優オーディションで大きな反響をいただき、驚きました。モンスト自体のネームバリューにも支えられ、今までモンストアニメを見たことがない人や声優を目指している人にも興味を持ってもらえて、ホッとしましたね」

代々木アニメーション学院の協力のもと、応募者一人ひとりの審査を行いました。その結果、1次審査から2次審査に123名が駒を進めます。

2次審査当日、オーディション会場には日本全国から1次審査通過者たちが集いました。審査員は監督をはじめとしたモンストアニメの制作陣やプロの声優の講師、そしてXFLAGのメンバー。緊張感のある一日が始まりました。

北浦 「私もオブザーバーとして参加しましたが、候補者の皆さんのエネルギーに圧倒されました。夢を目指す人が持つ前向きなエネルギーは、普段の生活ではなかなか触れられるものではありません。
中には未成年の方もいました。このオーディションの合否が参加した皆さんの人生を大きく変えるということを、あらためて痛感した瞬間です」

XFLAG PARKの最終ステージに上ることが決定したのは、3役それぞれ3名ずつの合格者、計9名です。発声や滑舌、表現力を兼ね備えたハイレベルな候補者ぞろいだった2次審査。その審査を終えて、北浦は改めてオーディションの意義を感じました。

北浦 「 PR担当としては、できる限り多くの人に情報を発信することを意識します。一方で、一人ひとりの心に深く残る体験をつくることも価値あることです。
そうした意味では、 2次審査に参加してくださった 123名の方々の人生には、きっとモンストアニメが刻み込まれるきっかけになったのかなとも感じました。挑戦してくださったことに深く感謝するとともに、皆さんの人生にとってこのオーディションがいい機会であったことを願っています」

会場参加型オーディションで“B.B.Q”を体現したライブアフレコ

▲天聖声優オーディション結果発表の様子

ファイナリストの選出と並行して北浦が尽力していたのは、当日の会場を“どう盛り上げるか”です。

北浦 「最終審査のステージでファイナリストに演じてもらうシーンには、モンストアニメ視聴者になじみのあるバトルシーンを選びました。モンストアニメの魅力のひとつでもあるバトルシーンのアフレコをすることで、候補者だけでなく普段アフレコにあまりなじみのない観客の皆さんも楽しめると感じたんです」

また、当日の演出だけでなく来場者の熱量を徐々に高める工夫も凝らしていきました。たとえば、モンストユーザーさんやモンストアニメの視聴者に向けて、オーディションの最新情報や2次審査の密着VTRの配信のほか、ファイナリストのひととなりを伝えるための個人紹介VTRなどを作成。

さらには、特別審査員である声優の松本梨香さんとファイナリストの座談会を企画し、メディアに取り上げてもらうなど多くの人たちを巻き込んでいきました。

そして臨んだ当日。約2,000名の観客が、声優が決定する瞬間を見るために足を運びました。

バトルシーンに合わせて迫真の演技を見せるオーディション参加者たちに、会場からは拍手が沸き起こります。

北浦 「まず客席が埋まっている会場を見てホッとしたのを覚えています。さらにはステージで本気の演技を見せる候補者を見守るように、温かい空気が会場を満たしていたことはとてもありがたかったです。

特別審査員を担当した松本さんはもちろん、ご自身もアフレコにチャレンジしてくださった特別ゲストの ROLANDさん、司会のニッポン放送アナウンサーの吉田尚記さんもアニメに対する愛が深い方々で、イベントを大いに盛り上げてくださいました。

審査結果が出た後、 ROLANDさんが通過できなかったファイナリストに対して『僕自身も勝負の世界で常に勝ち続けてきたわけじゃない。今日の負けは、勝ちに向かう途中だと思ってこれからも頑張ってほしい』と、胸に迫るメッセージを贈ってくださいました。予定調和ではない感動の瞬間が、いくつもありましたね。

長いステージだったにも関わらず、立場を問わずそこにいるみんなが没入し、結果『楽しめた』『感動した』と言ってもらえた時間が生まれました。何かに本気で挑む気持ちと、観覧者の方も参加型のイベントであったからこそ生まれた熱量のスパイラル。それが今回のオーディションの結果につながったと感じています。
今回選ばれた 3名がモンストアニメの天聖として登場する瞬間も、ぜひ楽しみにしていただきたいです」

2019年5月から募集を始め、決勝のステージが終わるまでさまざまなドラマを生んだ天聖声優オーディション。そこに関わった多くの人の中で、モンストアニメへの確かな想いが育まれたのではないでしょうか。

ミクシィがつくるコミュニケーションは、お互いの心の温度を上げる

北浦 「企画当初は成功する確率が低いのではと懸念されていたイベントでしたが、最終的には満足感の高い体験を皆さんの心に残せたと思います。 SNSでも『一般公募とは思えないほどファイナリストのレベルが高かった』『涙なしには見られなかった』という反響がありました。
もちろん、ロジカルにコンテンツを分析することも大切です。実際に、このオーディションを実施するにあたり周囲からさまざまな指摘を受けましたが、それによってコンテンツ力は強化されたと感じています。
これは感動のための下準備であって、不安を取り除くためにも必要なプロセスです。人の感情が動く瞬間の熱量が、何にも勝る。そのことを胸に刻んで今後に生かしたいです」

多くの関連パートナーを巻き込み、成功を信じて主体的にチームを率いた経験は、北浦の仕事への向き合い方にも変化を与えました。

北浦 「今回多くの人に支えられ、ひとつのものをつくりあげることの大切さを改めて実感しました。結果、一緒に本プロジェクトを進めた社内外の関係者全員が “やって良かった ”と心から思えるプロジェクトとなりました。今後も協力や共感を得ながら、チームメンバーそれぞれが自分ごととして考えられるプロジェクトをつくっていきたいと思っています。
そういったダイナミックな感動を生み出す機会に携われることが、ミクシィで働くことの醍醐味かもしれません。自分で何かしたいという想いがあれば、年齢を問わずそのチャンスを手に入れられます。
ミクシィは『コミュニケーション創出カンパニー』です。その中で私が大事にしていることは『ユーザーさんの心の温度を上げる』ということ。
ゲームやスポーツ、そして eスポーツのように熱くたぎる経験はもちろんのこと、今回のような温かな感動を届けることも、『コミュニケーション創出カンパニー』である私たちだからこそできる仕事じゃないかと思っています」

今後もモンストアニメを通じて、ユーザーの心の温度がぐっと上がるような体験を提供し続けていきます。

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