次世代金融の新しい姿へ─みずほFGが“本気”で取り組む「M-DIM」とは?

2019年11月の1カ月間、みずほフィナンシャルグループ(以下、みずほFG)は、「Mizuho Diversity & Inclusion Month(以下、M-DIM)」を展開します。みずほFGはM-DIMで何を起こそうとしているのか。その“本気”をお伝えします。

強い同質性から多様性を重視した組織へ。“化学反応”が新たな価値を生む

▲ 人事グループ長 執行役常務 の江原 弘晃

少子高齢化、デジタル化、グローバル化──確実に押し寄せるメガトレンドの波。社会構造が大きく変わり、お客さまのニーズも変わる中、2019年5月、みずほFGはこれまでの伝統的な金融ソリューションだけでなく、非金融を含めた「金融を巡る新たな価値を創造」し、変化するお客さまのニーズに対応していく「次世代金融への転換」を経営計画に打ち出しました。

江原 「金融ビジネスの在り方が変わるわけですから、当然私たち一人ひとりも変わらなければ。日本の金融業界はこれまでどちらかといえば、正確に仕事をやり遂げるという、ある意味極めて同質性の強い組織でしたが、これからは多様性を重視した企業グループでなければ、新しい価値を創造することはできません」

そう、人事グループ長である執行役常務の江原弘晃は力を込めます。それは江原自身が、自らのキャリアにおける実体験から感じているところでした。新卒で入行以来、銀行畑を歩んできた江原は2008年、みずほ信託銀行へと転籍。それから10年間、信託銀行で働くことになります。

江原 「同じグループでありながら、銀行と信託銀行では、仕事の景色も、働く人の個性もずいぶんと違うことに驚きました。そこで実におもしろいメンバーと触れ合い、インスパイアされたことで、信託銀行と銀行双方の利点を生かした、当時画期的なサービスを生み出すことができました。同じ組織の中だけにいると気づかないことも、異なる価値観と触れ合うことで “化学反応 ”が生まれ、イノベーションを起こすことができるのです」

異なる価値観を持つ多様性の出会いこそがイノベーションを起こす──経営陣自らがその意義を体感し、2016年から経営戦略としてダイバーシティ&インクルージョン(以下、D&I)に取り組んできたみずほFG。

新しい経営計画を策定する中で、従業員の生き方や価値観の多様化を踏まえ、人事戦略も見直しました。「『閉じた社内の競争原理』から『社員の成長ややりたい仕事』へ」を標榜し、これまでの画一的なキャリア形成から、社員一人ひとりが自分の「やりたい」や「成長」を原動力に行動変革することで、真の多様性を実現していく組織へとフェーズを移行したのです。

ERGで噴き出した社員の想いをうねりに。 M-DIMで情熱に火をつける

これからの金融ビジネスはどうあるべきか──。みずほFGが経営計画で示した戦略は、「オープン&コネクト」と「熱意と専門性」の“行動軸”に基づき、社員一人ひとりがなすべきことを「考え・動き、そして実現する」こと。今までにない方針に、戸惑いを感じる社員も少なくありませんでした。

しかし、情熱の火は灯っています。〈みずほ〉では約2年前、共通の問題意識を持つ社員が、経営課題に沿ったミッションを掲げて自主的に活動する「社員リソースグループ(Employee Resource Group、以下、ERG)」がいくつか立ち上がりました。「ERG」は、社員が「自己の成長と〈みずほ〉の成長」を目的につながり合う、完全ボトムアップ型の社員ネットワークです。

江原 「社員の『やりたい』がベースの ERG活動に対しては、会社はその活動を公認し、積極的にサポートするけれども、口は出さないというスタンスを貫いています。2019年現在、国内に 4つ、海外に 9つの ERGが活動していますが、驚きだったのは ERGの運営に携わるメンバーの意識と行動の変化です。
メンバーから、『いつかでなく、今挑戦しよう!と行動に移せるようになった』『〈みずほ〉にはこんなに頑張っている仲間がいると実感した』『〈みずほ〉が好きになった』などの声が上がり、会社への興味関心や愛着、主体性や挑戦意欲などの、エンゲージメントが大幅に向上したのです。〈みずほ〉には、情熱に満ち溢れた社員という財産があると、あらためて気づかされました」

自分自身の成長や〈みずほ〉の成長のために「やりたいこと」。誰もやらないなら、自分がやればいい。たとえひとりではできないことも、会社が決めた組織の枠を超えて、仲間とつながることでできることもある。しかも、〈みずほ〉というグループが持つリソースをフルに使って。そんな気づきをもたらすERGは、自立的にネットワークがどんどんつながっていき、現在約3000人までに広がりをみせています。新たにERGを立ち上げたいと企画書を持ち込んでくる社員も現れ、国内ではさらに3つのグループが立ち上がる予定です。

江原 「社員の誰しもが持っているはずの情熱に火をつけ、この自立的な行動変革をグループの大きなうねりへと変えていきたい。そのために 11月からの 1カ月間で集中的に、社員の情熱に “本気 ”で火をつけて行こうという仕かけを展開することとしました。それが『 M-DIM』です」

変化を前向きに捉えるための社内スローガン「#自分をアップデートしよう」

▲ダイバーシティ・インクルージョン推進室 室長の犬塚 麻由香

「M-DIM」は、11月の1カ月間、世界の各地域で開催するさまざまなイベントへの参加などを通じ、3つのアクションを活性化するプロジェクトです。社員一人ひとりが他者の知見や経験を吸収する「インプット」、自分の意見を持って議論したり発信したりする「アウトプット」、業務では出会えないさまざまな人と知り合い社員同士がつながる「コネクト」の3つのアクションを起こすことで、自らを変革していく「アップデート」を目的としています。そう、「#自分をアップデートしよう」とは、2019年度「M-DIM」の社内スローガンです。

日本では、11月1日のオープニングイベント「グループCEOとの対話セッション」を皮切りに、18件のイベントが開催される予定で、その内容についてグローバルキャリア戦略部D&I推進室室長の犬塚麻由香は次のように説明します。

犬塚 「イベントは、世の中や会社に興味を持ち、その変化や多様な視点などを “体感(ハッと気づく) ”できるコンテンツや、〈みずほ〉をより深く知れるコンテンツという基準で、会社主催とその他 ERG主催のイベントなどが展開されます」

会社主催の基調講演は、(1)「グループCEOとの対話」(2)「次世代組織の在り方を考える」(3)「仕事はもっと楽しくできる!」の3つ。

犬塚 「( 1)は、全国の拠点を中継でつなぎ、グループCEOが社員と双方向にコミュニケーションしながら自分の想いや考えを語る、ライブ感のあるトークセッションに挑戦します。( 2)は主にマネジメント層向けに、ボトムアップで変革を起こすための安心安全な組織環境の在り方を、今話題の「ティール組織」を例に考えるセッション。( 3)は大企業の若手有志団体『 ONE JAPAN』の発起人をスピーカーに迎え、大企業の中で自分がやるべきことを見つけ実現していく一歩を後押しするような若手向けの内容です。
( 1)~( 3)を合わせて、トップダウンとボトムアップの両面から情熱に火をつけるという観点で展開します」

その他のイベントは、「M-DIM」の趣旨を理解した上で、自分たちが「やりたいこと」をコラボイベントとして展開するスタイルで、「主催者に自由に企画してもらいました。それがある意味、私たちのこだわりです」と犬塚は話します。結果、ERG主催や部署主催のイベントが集まり、非常にバラエティに富んだテーマのイベントが開催予定。また、スマホを利用したライブ配信などの新しい手法も導入され、より気軽に参加しやすくなっています。

M-DIMをきっかけに次世代金融の姿を、みずほFGから見せていこう

犬塚 「変化の過渡期にある私たちは、既存の良いものを守りつつ、新しい考え方を取り入れ、 “揺らぎ ”ながら自分をアップデートしていかなければいけません。『 M-DIM』で、 “揺らぎ ”のきっかけを与えたいのです。そしてハッとする気づきを得て、自分の中で咀嚼して考え、行動に移していく社員が増えていく土壌になればと考えています」

犬塚は、「M-DIM」による社員の行動変容を、期待を込めて語ります。

それを受けるように、江原も自らの想いを語ります。

江原 「私たちはメガトレンドの変化に着実にアジャストしていかなければなりません。今回の『 M-DIM』は、インプット、アウトプット、コネクトという行動軸で自らをアップデートすることで、変化を前向きに捉えてほしいという想いを込めています。
私も、さまざまな情報をインプットし、できるだけ先の未来までを見据えて予測を立てながら、自分の考えを確認・実現するためにアウトプットしています。これを日々繰り返すことで、『自分をアップデートしよう』と試みています」

みずほFGの“本気”が詰まった「M-DIM」。

犬塚 「グループ横断でグローバル全体に働きかける D&Iプロジェクトは、〈みずほ〉でも初めてとなる挑戦です。われわれも手探りで、時に迷いながらも、社員が持っている問題意識や情熱が目を覚まし、一歩を踏み出すきっかけになると信じ、全力で取り組んでいます」
江原 「〈みずほ〉の D&Iは、単なる多様性の確保から、多様性の発揮により新たな価値を創造していくステージへ。『 M-DIM』はそのための重要なトリガーであり、単なる推進月間ではなく継続的に毎年取り組んでいきます。これをきっかけとして、私たち一人ひとりが新しい価値をお客さまや社会に提供できる存在へと自己変革を遂げていきます。
私たちが目指す次世代金融とは、まだ誰も到達したことのないゴール。解のないものをつくり上げていかなければならないわけです。しかし、『 M-DIM』から始まる社員の多様性が生かされる組織を実現した私たちならできるはず。みずほ FGから次世代金融の新しい姿を見せていきます」

「M-DIM」で社員一人ひとりがアップデートした先に、次世代金融へとアップデートした新しいみずほFGの姿が見えてきます。

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