入社1年目で単身、海外行脚。どんな環境でも「今の自分にできること」に全力を尽くす

小泉カトゥリーナは、2017年入社の若手社員。入社後間もなく、お客様の海外拠点に共通システムを展開するプロジェクトに参画し、現地トレーナーとして2年で13カ国を巡ってきました。「英語は話せても、わからないことだらけ」の不安な日々を乗り越え、お客様の信頼を獲得してきた小泉が今、思うこととは──。

配属直後に言い渡された、まさかの客先常駐

▲NTTデータ ITサービス・ペイメント事業本部 小泉カトゥリーナ

アメリカで生まれ育った小泉カトゥリーナ。幼いころから長期休暇は日本で過ごしていたため、英語も日本語も堪能です。日本に生活の拠点を移したのは大学進学のタイミングでした。

大学では国際関係学を専攻していましたが、IT企業でのインターンをきっかけにITを活用したビジネスに関心を抱くように。また、就職活動中に出会った外資のコンサルティング会社にも興味を惹かれていましたが、最終的にはNTTデータへの就職を決心。その理由は……。

小泉 「就職の軸が『 IT』や『コンサル』という比較的ふわっとした感じだったので、事業領域が幅広いNTTデータなら、入社後に多様なフィールドで働けると思ったんです。また、海外への積極的な展開を打ち出している NTTデータなら、グローバルな仕事ができるはずだ、と。それも決め手のひとつでした」

グローバルな仕事ができる──。これについては、入社前から漠然と「生まれ育ったアメリカ以外の国で、なんらかの仕事ができたらいいな」と考えていた小泉。それと同時に、比較的短いスパンで幅広いお客様の案件に携わりたいと望んでいたといいます。

小泉 「社員として入った企業だけではなくて、さまざまな企業の文化に触れながら働けたらいいなという想いがありました」

入社後は2カ月間の集合研修を経て、現在所属する事業部に配属。日系グローバルアパレル企業A社様(以下、A社様)のプロジェクトに参画することになります。

小泉 「自社のこともまだよくわかっていない状態でお客様先への常駐が決まり、楽しみ半分緊張半分、という心境でしたね。周囲の期待に応えられるだろうか、という不安はありながらも、しっかりバリューを出したいなと思いました」

折しもA社様では、展開するアパレルブランドの会員向けアプリを世界各国の拠点にロールアウトする、大規模なプロジェクトが本格始動しようとしているタイミングでした。

小泉 「当社では、入社したばかりの新人がいきなりお客様先に常駐するケースは少ないと思います。きっと、『英語でのコミュニケーション』という面で即戦力になれると見込まれたのかなと思います」

いざ、“グローバルデビュー”。そして始まる怒涛の海外行脚

▲トレーニングを行ったインドの現地メンバーと

A社様のグローバル・ロールアウトプロジェクトは、2017年9月のアメリカを皮切りに、同年11月にカナダ、年が明けて2018年2月から5月にかけて、ASEAN 8カ国をターゲットに展開していきました。

小泉に与えられたミッションは、各国にアプリ基盤を導入し、現地のメンバーに対してサービスの運用上、必要なトレーニングを行うこと。

小泉 「各国の法律に連動してローカライゼーションする部分もありますが、基本的にアプリはパッケージ化されています。アプリを実際に店舗で運用するために必要なタスクが 100個ほどあります。そのため平均約 2週間の現地滞在期間中は、それらのタスクをクリアしつつ、本番環境で試験を行い、現地の方々のトレーニングも実施……という慌しい毎日を送ることになります」

小泉が“トレーナーデビュー”を果たしたのはカナダ。ただしこのときは、先輩社員のアシスタントとして、「半分実地研修のような感じだった」と小泉は振り返ります。

カナダで一通りの手順を経験したものの、まだまだわからないことが多い状態。しかし、日本に帰国した小泉を待っていたのは、年明けからのASEAN 8カ国への展開を、先輩と半分ずつ分担して行う計画でした。こうして入社1年目ながら、早くもASEAN第1弾のタイ以降、トレーナーとして独り立ちすることになったのです。

タイにたつまでの期間は、不明点・疑問点の解消に尽力しました。アプリの開発に携わった自社のメンバーをつかまえては、質問をぶつけて理解に努める日々。まったく気の休まらない年末年始を過ごし、2018年2月にA社様の担当者と2人でタイを訪れました。

小泉 「とにかく不安が大きく、お客様と 2人きりでとても緊張しました。ただ実際現地に入ると、不安や緊張を感じる暇もありませんでしたね(笑)。A社様の担当の方がタイに滞在するのは最初の数日だけでしたが、自社の後輩に接するように厳しく指導をしてくださいました。
途中からは自分が NTTデータの社員であるという意識が薄れるほどに、A社様のプロジェクトを“自分ごと”として捉え、『責任を持って取り組まなければ』という想いが強くなっていきました」

小泉はその後、台湾、マレーシア、フィリピンを単独で訪れました。現地と日本国内でのブランドイメージの受け止められ方や認知度の違いを、肌で感じたといいます。

小泉 「トラブルもたくさんありました。アプリの認可がなかなか下りなかったり、運用上必須のPOSがサービス開始 1週間前になっても手配されていなかったり。それによってサービス開始が遅れると帰国も後ろ倒しになるので、同期からはよく『一体いつ日本にいるの?』と聞かれていました(笑)」

日本と現地の「橋渡し役」を自認。貫いた真摯なコミュニケーション

▲ロンドンのNational Gallery前で。入社前からの想いであった「グローバルな仕事」に全力を尽くす

グローバル・ロールアウトにおいては、A社様の現地法人のメンバーから、アプリの仕様や運用に関する要望もしばしば。パッケージ化されている以上、法令に絡む措置以外の要望に応えることは、そもそも困難です。

しかし小泉は、それらの声を受け止めるのも、自身の重要なミッションであると考えています。

小泉 「『できません』の一言で片付けるような対応はしたくないと思っています。現地のメンバーも、導入後の効果に期待していろいろな要望を伝えてくれているので。
とはいえ、そもそも前提としてビジネスプロセス上成り立つか、また機能上実現できるか、という観点での検討が必要です。それに、アプリの会員数が少ない段階で多額の投資をするのは現実的ではありません。現地の要望を受け止めた上で、長期的な視点で実現可能性を検討するようにしています」

お客様の海外拠点に単身で乗り込み、プロジェクトを推進する。普通なら萎縮しかねないそんな状況にも、小泉がくじけることなく現地メンバーの声に寄り添うことができたのには、理由がありました。

小泉 「A社様の現地法人はおおむね、ローカルのスタッフが 7割で、残りが日本人スタッフです。経験の浅い自分にも、『ローカルスタッフと英語で話すこと』と『日本と現地の橋渡しをすること』はできる。それを最初に訪れたタイの時から意識して、自分に『できる』ことを一生懸命やってきました」

国が変わる度にイチから人間関係を構築していく難しさはありながらも、自分がなすべきことへの自覚があるからこそ、自ら思い定めたスタンスを大切にしてきたのです。

また、複数の国で展開が進むにつれ、より“語ることのできる”実績が増えていく手応えがあったといいます。初期にアプリの導入を終えた国での経験やノウハウが蓄積できた結果です。

ASEANの展開を終えた後は、当初の計画ではすぐにヨーロッパへのロールアウトに入る予定でした。しかし、EU加盟国における個人情報保護に関する法制度の新たな指針(一般データ保護規則〈General Data Protection Regulation〉)が2018年5月に適用開始となったことを受けて、計画は延期に。

この間、小泉はアプリの機能を新指針に即したものにするべく、要件調整に当たることになります。

小泉 「久しぶりに出張がない日々にほっとする気持ちもありましたが、一方で、お客様と会話する機会が極端に少なくなって、物足りなさを感じました。何かしらのアウトプットを直接お客様に提示することで得られる情報は多いですし、やっぱり自分にとってはお客様と会話ができるポジションの方が魅力的なんです。そのことを再認識しました」

次なるステージを見据え、もう一段の飛躍を誓って

▲お客様とも密にコミュニケーションを図り、プロジェクトを前進させる

2019年に入ってインドへの展開が完了。さらに今秋には、延期になっていたヨーロッパ7カ国へのロールアウトも無事に完了しました。

プロジェクトに参画してから2年が経ち、最近小泉は、自身のポジションについてある変化を感じるといいます。

小泉 「インドまではA社様の担当の方と一緒に回っていましたが、ヨーロッパから担当が新しい方に変わったんです。当然、ロールアウトプロジェクトに関しては私がより経験があるので、その方の疑問に答えたり、アドバイスをしたりすることができています。
また、前任の方ともいまだにいい関係が続いていて、ヨーロッパならではの留意点などは事前に電話で相談し、アドバイスをいただきました。最初は厳しい言葉をいただくことも多かったけれど、今ではロールアウトプロジェクトの担当として信頼していただけているのかな、と感じます」

文字通り、世界を駆け巡ったロールアウトツアーは一段落。現在は、次のステップである各国版ECサイトの内製化プロジェクトが動き出しています。さらにその先の展望については、最近になって思うところが出てきたという小泉。

小泉 「同期を見渡しても、まずは一般的な開発プロジェクトの中で、一通りのステップを経験している人がほとんどです。私はこの 2年余りの間、お客様と近い距離でたくさんの貴重な経験を積むことができましたが、その反面、オーソドックスな開発の経験がありません。
今後さらなるステップアップをするためには、ビジネス側だけでなく IT側に関しても深い話ができるように、開発に関する知識や経験を深めていくべきだろうなと考えています」

自身の持ち味を発揮することで、目の前に立ちはだかるハードルを、高い軌道を描きながら乗り越えてきた小泉。この先も新たな強みを獲得しながら、どんな困難をもチャンスに変える飛躍を見せてくれるはずです。

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