「現場感」と「巻き込む力」を両輪に──8年目コンシューマ営業社員の挑戦と成長

ワイモバイルの前身となるイー・アクセスに2012年に入社した田中 麻貴。ソフトバンクとの合併や部署の移動などを経て、さまざまな経験を積んだ彼女。そんな田中のキャリアをひも解くと、あるふたつの軸があることがわかります。彼女を支えてきた「現場感」と、「巻き込む力」とは。

毎日店頭に立ち、「現場感」を培った新人時代

私が入社したのは2012年、ワイモバイル株式会社の前身となるイー・アクセス株式会社でした。「人々の生活に関わる仕事がしたい」と思っていたので、就職活動では保険業界や通信・インフラ業界を中心に見ていましたね。

もともと人と話すことが好きでしたし、大学時代は応援団チアリーダー部に所属していたこともあって「体を動かして仕事をしたい」という思いがあり、営業をしている自分の姿を思い描きながら面接を受けていました。

当時は、身の回りでポケットWi-FiやiPhoneが使われ始めたころ。インターネットが目に見える形でそばにあり、なくてはならない存在として生活に影響を与えていると感じたことから、イー・アクセスへの入社を決めました。

そして入社後すぐに、量販店の店舗営業を担当することに。契約を取るために、あらゆる店舗を回りました。現場を知るために毎日売り場に立って、量販店の社員さまやイー・アクセスのクルーと一緒に接客をしていました。

営業の仕事といえば、量販店の社員様と話して交渉して……ということを想像していただけに、最初はギャップに戸惑いましたね。まさか自分が売るとは思っていませんでした。

商材について勉強したり、お客様にどう説明したら上手に伝わるか先輩に何度も相談したり、とにかく勉強の日々。一件も契約を取れない日もありました。

また、二年目に担当した郊外の量販店では、それまでとは違う難しさがありましたね。郊外の量販店にはイー・アクセスのクルーがいないので、量販店の社員様に売ってもらうことになります。

他のキャリアもある中で、ワイモバイルの契約をとってもらわなくてはいけない。自分で直接売るわけではないという間接的な営業の難しさに突き当たったんです。

「ワイモバイルのファンをどうやって増やすか」ということを考えながら、電話はすぐに出て、困っていることがあって呼ばれたらすぐに行く。とにかく忙しい日々でしたが、絶対に投げ出したくないという気持ちに突き動かされ、信頼関係を築くために走り続けました。

扱う数字が大きくなった異動後も痛感する「一件の重み」

営業と向き合った2年間の中で、正直しんどいと感じることは何度もありました。しかし、「言われたことは一生懸命やろう」と決めて、与えられたことには全力に取り組む──その姿勢で乗り切りましたね。その経験が今に生きていると感じます。

また、2年間の中で、印象に残っている言葉があります。当時の先輩に「自分のものさしだけで測るな」と言われたんです。

それはつまり、自分たちは量販店の一区画を借りて商材を売らせてもらっている以上、物事の善し悪しは自分が決めるのではなく、先方が判断するものだということ。自分がこれで大丈夫と思ったからといって、相手にとっても大丈夫とは限らない。この言葉にハッとさせられましたね。

そして3年目に、セールスサポート部への異動が決定。また、同じ年にワイモバイルがソフトバンク株式会社と統合しました。

セールスサポート部では、社内にいる量販店の営業担当に対する周知や、各店舗の予算管理を主に担当していました。今まで現場で自分がもらっていた情報を、今度は流す側へ。ガラリと業務が変わったんです。

同じ部署にいるのは、現場の経験がある人ばかりではありません。そんな中で、現場にいる営業やクルー、量販店の社員様のかゆいところに手が届き、困っているときに絶対に力となれるような存在を目指していましたね。「こうしたらもっと見やすい」「伝わりやすい」など、現場にいたからこそわかる視点を大切にしていました。

また、セールスサポート部に異動してからは、扱う数字が一気に大きくなりました。ですが、その数字は現場の営業、クルー、量販店の社員様が一件一件積み重ねたもの。「0と1はまったく違う」、そのことを自分自身が強くわかっているからこそ、ミスをしないように細心の注意を払いますし、後輩にもそれをしっかりと伝えています。

その後、2019年にパートナー第一本部へ異動になりました。ここでは、量販店の商品部の方と日々商談を重ね、市況やお客様に合った販売戦略を考えて形にしていきます。

周りを巻き込む力がキャンペーン成功の鍵に

二度の異動を経験したわけですが、どの部署に身を置いても「現場的視点」が私を支えてくれているという実感があります。

現在も店舗での経験があるからこそ、現場の状況やクルーの気持ちに合わせたキャンペーンを考えられるんです。たとえば、3月にはただでさえ多くのキャンペーンがある中、さらに追加で大量のキャンペーンをやっても効果はあまり期待できません。

3月の現場というのは、他の月と比にならないほど忙しい時期。そうなると、キャンペーンを打つのではなく、そのお金を現場の人員を増やすために使った方が良いのでは?という思考になります。

そのほかにも、「こういう言い方をしたら相手は嫌がるだろうな」「この伝え方だとこんな質問が来るだろうな」など、何よりも相手のことを一番に考えるようになりました。相手が気持ちよく仕事ができるようにしたいんです。

困っているから、用件があるからメールや電話をもらう。だからこそ、メールは届いたらすぐに返す、電話が鳴ったらすぐに出る、当たり前のことですが徹底できている人は多くないと思います。

そして2018年には大きなプロジェクトに携わらせていただきました。私が担当している量販店で、ガラケーユーザー向けのスマホ乗り換え促進キャンペーンを行ったんです。

2018年8月、ワイモバイルから初のシニア向けのスマホ「かんたんスマホ」が発売されました。私が担当していたのは、郊外にある地域密着型の家電量販店。比較的高齢の方がお客様に多いという特性がありました。

そのため、「乗り換えの手間を理由にガラケーを使っている方に、スマホに乗り換えていただきたい」という量販店のニーズと商材のターゲットが合致していたんです。

「これは、私が担当する量販店のための商材だ!」と思い、発売が決まったその日に商談に持っていきました。「これいけると思うんです。御社限定で何かやりましょう!」と。

しかし、営業だけの力では何も始められません。お世話になっていた東京の上司や社内のさまざまな部署へ「こういうことがやりたい」と声をあげると、話はどんどん大きくなり「宣伝としてショッピング番組をやろう」「訪問販売もやりたい」など、次々に話が進んでいきました。

営業だけでなくコールセンターや渉外の社員など、気付くととても多くの人数が関わるプロジェクトになっていたんです。今までにない取り組みを実施し、多くのお客様にスマホに乗換えていただけました。たくさんの人の支えがあったからこそ、売り上げも順調に伸び、キャンペーンが無事成功したんだと思います。

困ったときに一番に頭に浮かぶ「ソフトバンクの顔」であり続けたい

これまで営業をやってきて感じているのが、周りをどれだけ巻き込めるかが一番大事だということ。黙って困っていても絶対に解決しませんから。しかし、ただ声をあげればいいというわけではありません。その方法にも工夫が必要です。

もともと自分はすぐに「助けてください」と周りに言うタイプでしたが、3年目の時に上司から「どうしたらいいかって聞くけど、自分の案は?そこまでないと」と言われたことがあります。それからは、自分の意見もセットで持っていくように気を付けていますね。

現場的視点を根拠にした気遣いと、周りを巻き込むこと。この二つが今の私を支える柱になっています。このように自分の中でメソッドを確立できたのは、あらゆる部署でさまざまな経験をさせてもらえたから。

コンシューマ営業の仕事は大変なことが山ほどありますが、その分終わったときに達成感と成長を実感できます。そして、その実感は自分や社内の人間だけでなく、一緒に目標達成を目指してきた量販店や代理店の方と分かち合えるんです。これは、自分が商材を売るのではなく、先方と一緒になって戦略を考え、一緒に販売していくコンシューマ営業ならではの魅力だと思いますね。

私は日頃から、取引先の量販店の方々に「ソフトバンクの顔」だと思ってもらえるような存在でありたいと思っています。「困ったときは私」という存在になりたいという気持ちは、昔も今も変わりません。

そのためには社内の連携もとても大事です。人を巻き込むことでより良い結果を出せるからこそ、私の周りでは普段から横展開を大事にする文化があります。思ったことはすぐに言える環境があってメンバー同士も仲が良いので、日々楽しく働ける──それが成果につながっている体感があるんです。

今後も、そんな環境の中で周りの人たちと話し合いながら進められるような仕事をしていきたい、という想いは非常に強いものとして私の中にあります。しかしそれとともに、このままでは満足できないな、という気持ちもあるんです。

これまでの8年間は、どのように目の前の業務を遂行するかに傾注して成長を求めてきました。ですが、これからはさらなる挑戦をしたいと思っています。

今までは量販店の分野でしか仕事をしてこなかったので、今後は他の領域にも挑戦してみたいですね。営業といってもさまざまな営業がありますし、営業以外でも社外の方と仕事をする場面はたくさんあると思います。せっかく大きな会社になったので、社内・社外問わず、もっとさまざまな相手と商談し、一緒に仕事をしたいと思っています。

これからも、周りを巻き込みながら挑戦を続けていきたいですね。

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