日本語の美しさに魅了され、武器にするべく励んだ学生時代

流暢な日本語と、母国語である中国語の2カ国語を巧みに操る高い語学力だけでなく、異文化への理解や高いプロフェッショナリズムを業務で如何なく発揮しているワン。Ankerグループの本社がある生まれ故郷の中国ではなく、日本法人のアンカー・ジャパンへ入社した背景には、学生時代に日本語に抱いた特別な想いがありました。

ワン 「高校生のころから英語が好きで、語学を自分の武器にしたいと考えていました。でも、中国で英語を話せることはそこまで珍しくないので、ビジネスシーンで英語のみを武器にするのは難しいと判断し、日本語を専攻しました」

日本語はとても難しく、諦めようと思ったことも一度や二度ではないと言うワン。くじけそうになったとき、モチベーションを立て直すきっかけをくれたのは、意外や日本の映画でした。

ワン 「映画の中で、女優さんたちが話す日本語がとても美しかったんです。その憧れに鼓舞されて、大変だった勉強を続けられました」

美しい日本語に魅せられながら4年間学び続け、ネイティブと変わらないほどの流暢な日本語を習得したワン。しかし、在学中は日常で日本語を実践的に使えるチャンスはほとんどありませんでした。せっかく学んだ日本語を忘れたくないと考えた彼女は、日本語を使う仕事に就こうと決めます。

最初の会社に選んだのは、アメリカのコンピュータ関連製品メーカー。大連のコールセンターで日本人のお客様向けに、サーバーのトラブルシューティングやソフトウェアのインストールといったテクニカルサポートを行いました。

このカスタマーサポートの経験が、後のアンカー・ジャパンでの活躍につながるのです。

お客様に寄り添う柔軟なカスタマーサポートで、迅速な問題解決を目指す

コールセンターに勤務し始めたころ、カスタマーサポートは単に電話で話すだけの仕事だと思っていたワン。しかし実際に従事してみると、簡単な仕事ではないことを痛感したと言います。

ワン 「同僚の日本人のサービス精神がすばらしく、圧倒されました。私も彼らのように、適切で丁寧なカスタマーサポートを提供できるように頑張りたいと思いました」

その後環境が変わって日本で働くことになったワンの目に、ある日アンカー・ジャパンのカスタマーサポートスタッフの求人が留まりました。これまで自身が携わってきたカスタマーサポートのスキルも中国語も生かせる環境であることに引かれ、応募を決めました。

ワン 「面接を受けてみて、業務内容に興味が湧いたのはもちろんですが、 Ankerグループの速い成長スピードにも好感が持てました。自分も Ankerという船に乗り、共に成長していきたいという想いを強くしました」

そして2018年7月、アンカー・ジャパンへ入社。カスタマーサポートの一員としてお客様の悩みを的確に把握し、解決に導く役割を日々担っています。アンカー・ジャパンでもお客様に対するサポート業務という点では前職と同じですが、その問題解決の優先順位には大きな違いがありました。

ワン 「前職はグローバルな大企業だったこともあり、会社のルール通り対応することが優先されていました。お客様が困っているから力になりたいけれど、決められたルールに則ると問題をすぐに解決できないこともあり、会社とお客様との間で板挟みになることが何度もありました。一方アンカー・ジャパンでは、お客様優先のカスタマーサポートができます。基本のルールはありつつ柔軟に対応できるので、お客様にも満足していただけることが多いですね。
たとえば前職で返金対応をするときは、金額に関わらず上長に了承を得なければならず、時間がかかっていました。アンカー・ジャパンでは、一定の条件下においては私自身の判断で返金を提案できるため、迅速な問題解決が可能です」

アンカー・ジャパンのカスタマーサポートは丁寧で、かつ問題解決までがスピーディー。

お客様から対応に対して「満足できた」という評価を受けることも多く、その喜びがワンのやりがいとなっています。

お客様の声を本社へわかりやすく正確に伝える工夫

Ankerグループではお客様の声を製品の改善や開発に生かすため、届いた声をカスタマーサポート部門が定量的、定性的に分析し、直接開発部門へ連携しています。その数は日本だけでも電話とメール合わせて一日に約700件、主要チャネルであるAmazon.co.jpに寄せられるレビューを加えると年間20万件以上に上ります。Ankerらしいものづくりの起点となる、この重要な業務においてもワンは中国本社と日本法人の架け橋となって活躍しています。

ワン 「日本のお客様の声を本社へ伝えるときは、『なぜ日本の顧客からその意見が生まれるか』という背景も含めて報告しています。たとえば、 Ankerの姉妹ブランドである『 Soundcore』のスピーカーは、起動時に音が出る仕様です。中国や Ankerグループの一番大きな市場であるアメリカは国土が広く住宅同士が離れていますし、家の壁も厚いため、起動音が大きくてもあまり気になりません。
しかし、日本は国土が狭くて隣家との距離が近く、壁の薄い家屋もあるので起動音が気になるという声を多くのお客様からご相談としていただいています。ただ、起動音が大きいと伝えるだけでは、中国本社の社員は肌感覚としてそれが問題だと認識しづらいようでした。認識のギャップを埋めるために住環境の違いといった背景情報も合わせて伝え、お客様の声をよりわかりやすく正確に本社へ届けるようにしています」

またワンはお客様の声をまとめたレポートをつくり、日本法人の全社員と本社の開発部門へも共有しています。データ分析の経験はなかったものの、お客様の声を把握することは会社にとってもメリットがあると考え、自主的にレポート作成・共有を始めました。

ワンが共有するレポートは、製品開発に生かされるとともに、さまざまな問題解決の糸口となることもあります。

ワン 「以前お客様からある製品の不具合に関してお声をいただいた際、開発部門にその事象を整理し報告したところ、一カ月も立たないうちに改善がなされたことがありました。このときは、問題の早期解決に貢献できたと思いました」

カスタマーサポートの精度を高めつつ、さらなる能力向上を図りたい

長く日本語を学んでいるとはいえ、時にお客様対応の最中に知らない言葉と出会うこともあります。それでもカスタマーサポートの役割は、お客様に安心感を与えて問題解決に導くこと。そのためワンは、決して知ったフリをすることなく、都度お客様と認識をすり合わせる姿勢を大切にしています。

ワン 「お客様との会話中に知らない言葉が出てきたら、自分の言葉でまとめ直してもう一度聞き直すようにしています。『こういう意味ですか?』と確認すれば、違ったときにお客様がもう一度説明してくださるので、食い違いをなくすこともできますし、お客様が本当に望んでいることをより深く把握することもできます。
前職では、わからないことを聞き直すことに抵抗がありました。しかし、正しく理解できないことで後々クレームにつながってしまった経験をして以来、その場で理解することを心がけています」

今までに積み上げてきたカスタマーサポートの経験を生かし、精度を高めているワン。今後はその経験にさらなる磨きをかけるとともに、自身の能力を総合的に高めていきたいと考えています。

ワン 「せっかくサービス精神が高い日本にいるので、日本人のお客様に満足していただけるカスタマーサポートを提供していきたいと思います。
そして今はカスタマーサポート業務と並行し、本社とのコミュニケーションを増やし、品質管理についてもよりいっそう勉強したいと考えています。コミュニケーション能力の向上や専門知識の習得にも今後力を入れていきたいですね」

自分のためだけでなく、会社のためになる行動を自ら進んで取れるワンには、アンカー・ジャパン社内ではもちろん、本社メンバーからも厚い信頼が寄せられています。中国本社と日本法人、そしてお客様をつなぐその姿は、Ankerグループの架け橋そのものです。優れた語学力や向上心を武器に、常に柔らかく前向きな雰囲気を持つワンに今後も期待が高まります。