本気で地域貢献に取り組む大人に感動した高専時代

▲高専時代の空き家をリノベーションするプロジェクト(前列左が中村)

僕は父親は電子系のエンジニアだったので、小さい頃から機械に触れていて、ものづくりに関わる機会が多かったんです。休日、父親が車をいじるのを手伝ったり、小学生の自由研究でラジオをつくってみたり。

高校に進学する際も、自然と「工業系に行きたい」と思いました。

どの高校に進学しようか考えていたところ、高専という選択肢があることを知り、興味を引かれて入学することに。電気情報学科を選択し、発電や変電、モーターの構造などを勉強していました。

ちょうど僕が入学したころ、高専で、時代の変化に応じた教育を推進する動きがありました。その一環で、高専にある4つの学科から生徒を集め、大人と一緒に空き家をリノベーションし、地域活性化につなげるプロジェクトが発足されたんです。

すごく楽しそうだなと思って参加してみたんですが、実際は本当にトラブルばかりで大変で(笑)。初めての試みだったこともあり、教員も、協力してくれていたNPOの方たちも試行錯誤しながら進めていました。

一方で、学生はすべて準備が整っていると思って参加しているから、ほとんど何も決まっていない状況にびっくりするわけです。ゼロから自分たちでつくり上げなければいけない状況で、最初は戸惑いました。

でも、動いていく中でどんどん楽しみを見いだしていきました。どうプロジェクトを進めればいいのか、大人たちと一緒に腕を組みながら考え、実行するのがすごく面白かった。何より、教員も、NPOの人たちも、本気でプロジェクトに向き合ってくれていたことに心を動かされました。

プロジェクトを通して高専生に学びを提供したい、地域に貢献したいと強く願っているからこそ、これだけ困難なプロジェクトに関わってくれているんだなと思いましたね。

上京するか、地元に残るか──選択肢はひとつしかないと思い込んでいた

▲インターン時代

プロジェクトを終えて、「こんな貴重な経験、自分の中に留めておくのはもったいなすぎる」という想いが強くなっていきました。

まったく同じプロジェクトではなくても、未来の若者たちも同じような経験ができる環境を残さなければいけないという、一種の使命感を抱きます。

多分、プロジェクトに参加していた大人たちも、同じような使命感を持っていたと思うんです。その想いを僕がしっかり受け継いで、後輩に還元したい。それが、自分たち学生のために頑張ってくれた大人への、一番の恩返しになると思っています。

地元に貢献したいというモチベーションが強くなる一方で、東京の企業で働く魅力も感じていました。そして、教員に紹介してもらい、高専時代に3社インターンを経験しました。

最後の1社がガイアックスで、人と人をつなげるミッションを掲げているのを知り、自分がやりたいことと同じだとすごくシンパシーを感じたんです。

実際に働いてみると、本気でミッションを達成しようとしていることが伝わってきましたし、東京のIT企業ならではのスピード感にもとても魅力を感じました。

そして、卒業が近づくにつれ、どこに就職しようか本気で悩みます。ガイアックスにそのまま新卒入社する道もあったし、高専の校長から「高専で働かないか」と誘われてもいました。

広島に残るか、上京してガイアックスで働くか……。

どちらも自分がやりたいことには変わりなくて、どちらかを選ぶことがなかなかできずにいました。

そんな折、ソーシャルメディアマーケティング事業部事業部長の管大輔にこんな言葉をもらいます。

「広島に住みながら、うちでフルリモートで働いたらどう」と……。

それなら、広島ではなかなかキャッチできないような東京の最新トレンドを共有しやすくなるし、広島の後輩に学びの機会をより提供できることになりそうだなと思い、自分にとっては間違いなく最高の選択だったので、二つ返事で受け入れました。

「全員フルリモート勤務」で、コミュニケーション問題は難なくクリア

▲月に一度は会社に出社することも

2019年4月にガイアックスに新卒入社し、初期研修後は一度も本社に行くことなく、即フルリモート勤務を開始します。

このような話をするとよく、「新卒なのにいきなりフルリモートで、やっていけるの?」と思われる方がいるかもしれないのですが、実際、この半年間、意外と大きな問題は起こっていないんです。

もともとインターン時代からリモートで仕事を進めていたし、管の率いる僕が所属する部署自体がフルリモート勤務。管の空気づくりもあり、社員として正式にジョインしてからもやりにくさはほとんど感じませんでした。

フルリモートだと、意思の疎通ができなかったり、ひとりだけオフィスにいないから疎外感を持ってしまったりと、主にコミュニケーションに関する問題が起こりがちですが、僕の部署ではそのような問題はほぼ解決されていました。

しかし、僕からはより良い職場環境にするためのアイデアを提案しました。

その中で今運用しているしくみが、毎朝10時頃に15~30分程度、オンラインで顔を合わせて話をする「アサカイ」と、開発メンバー全員で常時通話をつないで、チーム全体で同時に作業する「モブプログラミング」のふたつ。

「アサカイ」に関しては、仕事の進捗状況や課題を共有するだけでなく、雑談できる余白を持たせるようにしています。どこどこに旅行しただとか、社内の色恋沙汰の話とか(笑)。やっぱり、たわいもない話をすることでよりコミュニケーションが深まるので、そのような場が必要だなと思いました。

全員バラバラな場所で働いていますが、できる限り距離感を近くして、気軽にコミュニケーションを取れる環境になるよう意識しています。

僕は、「これ良いな」と思ったアイデアは、わりと気軽に部署に「やってみましょう」と提案するのですが、5〜6人ぐらいがすぐに「やろう!」と反応してくれるんです。

新しいしくみを導入するのは、チームメンバーへの根回しや上長の承認が必要な場合もあると思いますが、そんなことをやる必要はまったくないんですよね。どんな発言をしても受け入れてくれるし、心理的安全性はとても高い環境だと思います。

薄いつながりで終わらせない。企業と学生が一緒にモノづくりできる空間を

▲2019年現在の中村

ガイアックスに入社してまだ半年ほどですが、地元とガイアックスをつなげる企画をいくつか実施しています。

広島の学生にガイアックスの長期インターンを紹介したり、ガイアックス主催の起業イベントを広島で開催したり。先日も、広島でガイアックス協賛の「Python」というプログラミング言語をテーマにしたカンファレンスを開催しました。あとは、東京のエンジニア向けイベントに、学生を実際に連れて行くこともあります。

このような学びの機会を提供することも大事です。ただ、僕が参加した古民家のリノベーションプロジェクトのように、自分の手を動かす経験をしてもらうのが一番成長できると考えています。

ガイアックスでは、共創をテーマに、オープンソースをベースにした取り組みが行われています。社内外関係なく集まったプロジェクトメンバーが「こういうバグがあったから直そう」とか、「このような新機能を追加しよう」とか、オンラインで議論しながらプロダクトを生成していくんです。

この構造はまさに学生と相性が良いと思っていて。まだ、実績や経験があまりなくても、社会人と協力しながらプロダクト開発を経験できる。学生にとってはちょうどいい練習台になりますし、どんどん学生に広めていきたいですね。

企業と学生をつなげる役割を担う以上、薄いつながりで終わらせたくないんです。単に情報交換するだけでなく、一緒にモノづくりをできる空間をどんどん増やしたい。

これは願望に近いのですが、オンラインだけでなく、オフラインで交流できる場もあるといいなと思います。中高生がフラッと寄れるような、開放的なオフィス空間を形成したい。より企業と学生の距離が縮まって、つながりを強化できるはずなんです。

これからも、ガイアックスに勤めながら、自分も成長し、地元・広島での活動も継続し続けていきます。そして、地元にいるもっと若い世代に、一歩先にいる働き方を見せていきたいです。