母親や恩師からもらった、幸せの連鎖

▲年に2度、沖縄か故郷の島に帰る平瀬。「お世話になった土地や人々に恩返しがしたい」という想いがあります

Globridgeのナンバーワン店舗を決めるG-1グランプリ。平瀬が店長として出場した「かき家 こだはる」は、初代グランプリを獲得しました。

彼女が大事にしているのは「これまで出会った人からもらった幸せを、次はあげられる人になりたい」との想い。お客様やメンバーと接する際にいつも心に大切に持っているものです。

彼女の母親や中学時代の先生など、これまで出会った人たちの生き方から学んだことがその考えに強く影響しています。

平瀬 「お母さんがすごくポジティブで、自分の事よりも人の事を大事にする人だった。それって疲れないの?と思ったりもしたけど、全然そうじゃない。人の幸せを本当に願う人だったから、すごく尊敬しています。

中学では応援団に所属していたんですけど、顧問の先生が『頑張ることってかっこいいんだ』というのを伝えてくれる人だったんです。そこで人や物事に対して真剣に向き合う大切さを学びましたね。

誰かの幸せのために一生懸命になれる素敵な人たちが周りにいたから、今の自分がある。今度は自分が幸せをあげられる人でありたい。幸せな時間を提供したいと常々考えています」

島で育ち、沖縄で人に影響を与えられる先生になるという夢を持っていた平瀬。ところが大学生のときに海外へ行ったのを機に、改めて自分の将来を考え直しました。

もっと広い世界で影響を与えられる人になりたい──そんな想いが芽生え、就職活動ではメディア関係の企業に応募。しかしすべて不採用となってしまいました。

一方、就職活動を通じて、“想い”を持って自分たちの会社を説明する方がほとんどいないことに気付き、疑問を抱くようになっていました。 そんな心境で様々な企業の話を聞いていく中で、平瀬はGlobridgeと出会いました。

社長である大塚誠の話を聞いた平瀬は、その想いに強く共感します。 「頑張る事って格好いいんだ」と教えてくれた中学の先生の言葉とリンクするものがあったのです。

平瀬 「知り合いもいない東京にひとりで出ていくので、どういう人とどんな環境で働くかってすごく大事。社長はもちろん、人事の春田さんやGlobridgeのお店のメンバーに出会って、「あ~キラキラ働いてる!」と感じました。

こんな人たちがいる会社で働きたい、こんな人たちと一緒にいたら、自分もキラキラした魅力のある女性になれるかなって」

当初は飲食業界は就職の候補になかったものの、自分も魅力のある女性になりたいという想いが勝り、飛び込む覚悟を決めたのでした。

経営には想いが一番重要と確信した経験。おもてなしは武器になる

▲お客様に喜んでいただくために、日々日本酒や食材の勉強に励んでいます
平瀬 「お客様がどんな1日を過ごしてきたかはわかりません。もしかしたらとても嫌なことがその日にあったのかもしれない。 それでも、私たちのお店に来たことで『今日も幸せだった』と言ってもらえたら、との想いで日々お客様と接しています。だからお客様によって距離感を変え、たとえば顔を見て話すのが好きだと感じたらどんどんお話したりします」

接客についてしっかりとした口調で話す平瀬も、入社1年目には、右も左もわからない状態でした。不安はありましたが焦らず、2年、3年としっかり力をつけていけば、やりたいことができるようになるとポジティブに考えていました。

平瀬 「周りの働く人に恵まれたんだと思います。自分達の良さを引き出せるようにって上司達が思ってくれてるって伝わってきてたので、その分頑張りたいって思ったし、私にしかできない事があるならそれはやりたいなって思いながら取り組んで来ました。 」

自分自身の強みを育てられる環境で、平瀬は「自分にしかできないことを見つけて、それを実現したい」と独自の接客スタイルを確立させていきました。 その想いが実を結び、今では店長を務めるお店の売上は毎月安定して昨年対比で110%を超え、売上の半分ほどをリピーターのお客様が占めるようになりました。

平瀬 「お客様から『会いに来たよ』と言ってもらえたときの嬉しさ。喜んでもらいたいという自分の想いが伝わって、満足いただいたお客様はまた来店してくださると、そのときに分かりました。アルバイトの子がお客様から『どんどん平瀬さんの喋り方に似てきたね』なんて言われることもあります。そんなとき、メンバーのみんなにも私の想いが伝わっていると実感しますね」

年々お店のリピーターの方が増え、接客やお店が好きなメンバーが増えてくれたときに「本当にやってて良かったなって思います」と感慨深げです。

平瀬 「もちろんすべてのお客様と出会えることが嬉しいのですが、地方から東京へ訪れるたびに来店されるお客様や、何度も足を運んでくださる方もいらっしゃる。そのような方に会った瞬間に元気をもらえるし、私も活力が湧きます」

この仕事だからこそ発信し、伝えられることがある

▲初代G1グランプリとなった「かき家 こだはる」チーム。メンバーと喜びを分かち合いました

想いを伝えることを重ねていって実を結んだことのひとつが、Globridgeのナンバーワン店舗を決めるG-1グランプリでした。

その年のテーマは「絆」。顧客満足度の高かった上位4店舗がプレゼンテーションを行いました。評価基準はお客様との絆、メンバーとの絆、生産者の方々との絆の3項目で採点されます。

その栄誉ある大会で、平瀬が店長として率いる「かき家 こだはる」チームが見事優勝を果たし、初代グランプリとなりました。

「私は本当に恵まれていました。お客様と働くメンバーと会社に、感謝感謝です」と、取りまとめた本人ながら謙虚な姿勢を貫くのが彼女らしさ。

しかし、いつもポジティブな平瀬も不安になることはあります。その際はビジネス本を読んだり、入社時に発表した「信念を書いた紙」を見返したり、人に幸せを与える素晴らしい仕事に携わっているという原点の想いに立ち返るなどして、自分を奮い立たせています。

平瀬 「どうしても気持ちがダメなときは事業部長の金江に相談します。金江は絶対に否定したりしません。また、後輩やほかのスタッフと話していろんな考え方や元気をもらっています。このままでいいのかと不安になることもありますが、私たちの会社はやりたいことをできる会社。だから、自分の中に強い想いがあって、それを信じてできる、と思えばきっとどんなことでも実現できると考えています」

「今この仕事だからこそお客様やメンバーたちに発信し伝えられることもある」と彼女は力を込めます。

それが、女将プロジェクトにおける“ホスピタリティの伝道師”です。

幸せをつないで、広げていく存在になりたい

▲お客様ひとりひとりに親身に向き合う接客に、多くのリピーターの方が訪れる

Globridgeでは、コミュニケーション人材の最高峰を「女将」と称した「女将プロジェクト」を始動。想いをつなぐ事業部を育てています。

女将プロジェクトとは、いわば「おもてなし」の軸でそれぞれ色々なやりたいことを持った人の集まり。それぞれのメンバーがやりたいことのイメージを描いていくと、その関係性の中に必要なものややるべきこと、あるいは足りないものがたくさん見えてきます。

接客が好きなメンバーやものづくりがしたい人、経営が得意な人などがいる。であれば、それぞれの得意分野を伸ばして補完し合っていくことで、より良い組織になる。平瀬はそう考えているのです。

平瀬 「そうした中での私の役割は、“想い”を持った人を集めること。採用や育成などの環境づくりにおいて一貫した役割を担いたい。そのために今はまず、自身がプロフェッショナルになることと共に後輩を育てることに重点を置いています」

伝えられる人を大事な軸と捉えている平瀬。自身が経験したように、人に影響を与えられる人に自分もなりたいと考えています。

平瀬 「お客様と向き合ってきた中で身につけた“ホスピタリティ”を他のメンバーにも伝え、もっともっと幸せの輪を広げていきたいです」

真のホスピタリティを極めながら、他者にそれを伝えられる人は多くはありません。伝える側の人になるために、まずは自身がプロフェッショナルである必要があります。

「小さいころに見た母親のように、幸せの連鎖をつくりたい」と願う平瀬。 その想いをかなえるための第一歩は、ホスピタリティを伝えるプロフェッショナルになることだと考えているのです。