「他のどの業界よりもワクワクした」好きをとことん追求した就活で豊島へ

▲バスケ部時代(7番)/アパレル店でのアルバイト時代
大谷 「とにかくファッションが大好きで、就職活動では繊維商社ばかりを受けていました」

レディスカジュアルブランド向けの営業チームで、入社2年目の若手として営業デビューしたばかりの大谷は、就活を振り返りこう話す。

大谷 「小中高大とずっとバスケを続けてきました。大学でも体育会のバスケ部に所属していたのですが、朝から晩まで部活漬けではなかったので、大学時代、週末に大阪のアパレルショップでアルバイトを始めたのがきっかけでした。
高校が私服で通える学校だったので、そのころからファッションには興味があったのですが、大学に入ってから一気にコミュニティが広がりました」

当時、アルバイト先のアパレルショップには社員しかおらず、アルバイトの募集はなかった。しかし、どうしてもその店で働きたかった大谷は2,3回「直談判」し、どうにか働かせてもらうことになった。

稼いだアルバイト代もほとんど服に費やしていた大谷は、次第にスタッフやお客さんにその服好きの熱意を認められ始めた。同時に、その店で一番若かったこともあり、大学卒業とともにアルバイトを辞めるころには、多くの固定客がついていた。アルバイトの最終日には、大谷に一目会いに20人以上もの固定客が来店してくれたのだ。

大谷 「就職活動も、自然とファッションに関われる繊維商社か、広告業界を中心に見ていました。ただ広告業界は、『なんとなくかっこよさそう、芸能人に会えそう』というミーハーな動機だったので、自然と候補から外れていきました」

最終的には、実に繊維商社の7社から内定をもらった大谷。だが、アパレルメーカーや小売店は1社も受けなかった。

大谷 「アパレルより、商社という業界でファッションと関わりたかったんです。まずはその『自由度』の高さ。若手のうちから色んな商材を扱える裁量の大きさや、自らが決断・ジャッジしたことでお金が生まれる感じが、他のどの業界よりも自分をワクワクさせてくれました。
その中でも豊島の社員が一番『キラキラしていた』のが印象的でした。単純にかっこいいと思える社員が多かったし、社員のクセ・インパクトが他の繊維商社と比べても段違いに強かったので、ここしかないと思いました」

アプリやネット配信ドラマの話で関係を深耕──若手ならではの処世術で懐へ

▲好きなファッションを語る言葉に「嘘」はない

レディスカジュアルブランドとの取引がメインとなる現在の部署に配属された大谷。1年間は先輩のフォローを通じて基礎を学び、2年目の7月から顧客を担当することになった。アパレル製品の企画から生産、納品まですべての流れを、自分が中心となりコーディネートするODM営業のマネジメントを行っている。

ファッションが大好きで飛び込んだ繊維商社という業界に、ギャップはなかったのか──

大谷 「いい意味でギャップはありませんでした。商社の仕事は大変と聞いていたし、実際任される範囲が広くて忙しいです。でも、すべて自分が中心でやれているので、意味がないと感じる仕事はありません。服好きなことが生かせるということもイメージ通りでした。
たとえば、市場のトレンドに敏感なお客様相手に提案する場合、『今海外のマーケットはこんな流れで、ハイブランドの◯◯がこんなアイテムを出しているので、トレンドは△△のように動いていくと思います』といった提案ができます。
ストーリー立てて話すのはまだ下手ですが、好きなものの提案なので言葉に嘘がないんですよ。自分が服好きなことをお客様もご存知なので、新人の提案を前向きに聞き入れてもらえていると思います」

そんな大谷はビジネスを円滑に進める上で、「自分自身の人間性を信頼してもらうためのコミュニケーション」を大切にしている。

大谷 「アイスブレイクでは『こんなアプリ知ってますか?』や、『ネット配信の◯◯というドラマ、全シーズン一気に観てしまうくらいおもしろかったです。オススメですよ』のようなラフトークから入ります。
そうすると次回の商談時に『あのアプリ使ったよ』だったり『ドラマ夜通し観ちゃったよ』といったような会話になり、信頼関係の深化につながるんです」

また、海外出張に行く際は、必ず生産を委託している工場を訪問し、担当者と食事にいくようにしている。

大谷 「自分の経験値はまだ浅いですが、仕入先の社長をグリップできていれば、価格や納期面で優遇してもらえたり、突発的な案件に対応してもらえたりすることがあります。訪問回数を増やし、徐々に信頼関係を深めていくことが、若手なりの処世術になってます」

瞬間的ジャッジが勝利を引き寄せる──慎重ゆえの失敗から学んだこととは

▲企画担当者と次の提案内容について打ち合わせする様子

そんな大谷にも失敗や悩みはある。

大谷 「お客様からのオーダーが他社へ流れてしまったときは落ち込みます。大きいお客様になるほど、競合他社は中堅エース級の社員をぶつけてきますが、こちらは 2年目の若手なので、どうしてもスキルと経験値の差で持っていかれることがあるんです。若手からチャレンジさせてくれる『豊島ならでは』の悩みですね。
そんなときは率直にその悔しさを伝えてみています。『あのオーダーはうちが取りたかったです』と。すると、思いが伝わって他の発注案件を豊島に回していただけることがあります」

大谷は若干2年目ではあるが、上司やお客様、海外の仕入先からの信頼は厚い。常に謙虚に、慎重に、誠心誠意仕事に取り組んできたからだ。だが、慎重であることで思わぬ落とし穴にハマることもあったという。

大谷 「この業界はスピードが命です。同業他社も常に目を光らせて虎視眈々と発注枠を獲りにくる中で、“瞬間的なジャッジ ”ができるかどうかが鍵になります。早い判断が、結果的にお客様がいる店頭に早く商品を届けることにつながるからです。
ただ、コストや納期面で慎重になり過ぎたがゆえに、タッチの差で他社にオーダーを奪われたことがありました。自分のジャッジミスで獲れなかった案件となり、一緒に仕事をしているチームメンバーに申し訳ない気持ちになりました」

豊島の営業パーソンは、若手であろうと常にジャッジを下す立場にある。企画職(デザイナーなど)やエリア職(事務職)に指示を出しながらチームをうまくコントロールし、売上・利益が取れる方向に舵を切り続けるのがどの営業社員にも求められるミッションとなる。

上司からは「腹くくって決断することも必要。失敗を恐れてリスクヘッジしすぎないように」と伝えられた。

以降、大谷の中である変化が起きた。

大谷 「二度とニーズを取りこぼさないよう、即レスを心がけるようになりました。電話はすぐ取る、取れなければすぐ折り返す。問い合わせがあれば必ず何か有益な情報をひとつは返す。常に『あなたファーストで動いてますよ』というスタンスを取り、お客様からの些細な情報も常にキャッチするようにしています」

SNSマーケティングを駆使したD2Cビジネスへ──目指す商社のその先

▲ファッションを通じて社会貢献や自己実現を成し遂げる

2年目の大谷には、成長の先にチャレンジしたいことがある。

大谷 「自分で見つけたお客様やビジネスを、イチから育てたいというビジョンがあります。今の客先のほとんどは先輩から引き継いだ商権で、どうしてもお客様の立場が上。自分がイニシアチブを 100%握れているとは言いにくいです。
でも自らが発掘した客先との取り組みを成功させて芽が出れば、会社に大きく貢献できるし、お客様との信頼関係も自分主体で大きくしていくことができます。今期は上司に大きなミッションをもらいましたが、まだまだキャパは空いているので、どんどん新規顧客を探して取り組みを拡大していけるような『主力選手』になりたいですね」

さらに、ファッション好きならではの視点やセンスにより、新たなビジネスモデルにも着手している。

大谷 「独立してアパレルショップを持ち、店舗と ECサイトを運営するインスタグラマーに出会いました。今は、その方が商品のコンセプト出し、自分が企画・製造・販売にそれぞれ携わっています。
また、インスタのフォロワー向けに販売する D2Cビジネスのスキームを一緒に構築しており、これからさらに展開していくつもりです。自分がファッション好きだったことが生きていますね」

同モデルのビジネスでは、インスタライブも駆使したマーケティングを行っており、完売するアイテムも頻発するという。ファッションビジネスの市場が、リアル店舗からECやSNSに移りつつある中、大谷は独自の感性やアンテナを張ることにより、最新のビジネスモデルにキャッチアップしているのだ。

最後に、仕入先との関係性についてはこう語る。

大谷 「海外の生産工場には、徐々にまとまった数量をオーダーすることができ始め、やっと恩返しできてきた実感があります。
今後、相手が苦しいときは自分がビッグオーダーを発注して助けたいし、自分が苦しいときも『大谷さんのためなら頑張りますよ』と相互に依存し合えるような、強いビジネスパートナーになりたいと考えています。無理な要求でも『相手のためならやれる』と思い合えるような関係性を、世界中でつくっていきたいですね」

学生時代からファッションに身を捧げ、社会人になった今、ファッションを通じて社会貢献や自己実現を成し遂げる大谷。活躍の場は広く、伸びしろは大きく。挑戦はこれからも続いていく。